NEW COMER '03年9月1日発表
TOYOTA PRIUS
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 東京都内のホテルで行なわれた発表会場はやはり大入り超満員。注目度は今年一番だろう。しかし会場にはプリウスはない。会場が暗くなって、いよいよ発表会スタート。カメラを構えて待っていると、いつのまにか張社長がプリウスを運転して登場していた。モーター音も気にならない静かな走行にビックリ。これが新生プリウスの第一印象となった。
 新型プリウスは、エコロジーとパワーの両面を同時に進化させる「ハイブリッド・シナジー・ドライブ」をコンセプトに開発されたという。張社長は、地球環境保全を経営の最優先課題として取り組んでおり、「ハイブリッド」をエコのキーテクノロジーと位置づけて開発を進めていると話す。新型プリウスは、このキーテクノロジー「ハイブリッド」で、世界トップレベルの環境性能を発揮しながら、クルマ本来の魅力であるドライバビリティを高次元で両立させている。エコとパワーの相乗効果=シナジー! なのだ。
 この「ハイブリッド・シナジー・ドライブ」コンセプトを実現させた秘密が、新世代ハイブリッドシステム「THSII」。エンジンパワーとモーターパワーとの相乗効果によって、世界最高の低燃費と、超-低排出ガスレベルを達成するのと同時に、優れた発進・追い越し加速性能と、シームレスの力強い走りを実現させるという。燃費は10-15モードで35.5km/L(!)という世界最高レベルであるうえ、ハイブリッドならではの応答性のよさやなめらかさ、力強さを飛躍的に向上させているそうだ。これは2.4リッター+MT車と同等以上の性能というから、また驚いてしまう。新開発の可変電圧システムを採用することで、モーター・発電機の電源電圧を500ボルトへ、モーター出力も50kWへと従来の約1.5倍へとパワーアップさせており、ニッケル水素バッテリーも入出力密度を従来比35%向上で、世界最高の出力密度(重量あたりの出力)を達成しているのだ。
 「先駆け」という意味を持つ「プリウス」の名に相応しく、ほかにも世界初・世界最高の技術が多く採用されおり、VSC(車両安定性制御システム)、EPS(電動パワーステアリング)、ECB(電子制御ブレーキシステム)などを統合制御して、卓越した操縦性・走行安定性を実現する「ステアリング協調車両安定制御システム S-VSC」や、世界初となる車庫入れや縦列駐車時の後退駐車運転支援システム「インテリジェントパーキングアシスト」、任意でモーターのみの走行ができる、世界初の「EVドライブモード」などがあげられる。冒頭の張社長の登場に一瞬気がつかなかったのは、この「EVドライブモード」のためであった。
 とにかく新型プリウスには驚かされてばかりだが、実際に目で見て驚いたのは、先述の「インテリジェントパーキングアシスト」のデモンストレーションだ。ドライバーが安全確認とブレーキ操作による速度調整を行なうだけで、あとはプリウスがステアリングを操作して駐車をしてくれる。ピタっと縦列駐車が一回で決まったデモには、会場で思わず拍手が沸き起こってしまったほどだ。もちろん駐車が苦手なドライバーには有用性が高いが、何度も何度も車庫入れや縦列駐車を試みることによる、無駄なエネルギーの消費もすることがないから、これもエコに効く技術といえるだろう。もちろん、リサイクルや環境負荷物質の低減などの配慮も高いレベルでされていて、プリウスはまさに生涯において環境に貢献しているといえる。
 さらに、「さすがトヨタ」と言わしめるのが、ラウムに続き、ユニバーサルデザインを念頭に設計された点である。指先で軽くシフト操作できる日本初の「エレクトロシフトマチック」や、2回反射式の虚像表示を採用したワイドなセンターメーター、エアコン・オーディオ・ナビなどの操作を手元操作で可能としながら、メーターの視認性や乗降性向上に寄与する楕円形のステアリングホイールなど、すべての人にやさしい設計がされている。
 エクステリアは4ドアスポーツカーを思わせる、いかにも空力がよさそうなボディ。実際、Cd値=0.26を実現しており、ハイパワーなエンジンが搭載されれば、このままスポーツカーとしてもイケるのでは? と悪だくみしてしまいそう。ひとまわり大きくなった新型プリウスは、先代から継承する未来的なイメージ、さらにはスペースユーティリティまでをも実現させるデザイン、ひろびろとした居住空間と460Lものラゲッジルームなども相まって、日本のみならず世界で受け入れられる高いポテンシャルがあることを感じずにはいられない。
 価格は、215.0万円〜257.0万円まで4タイプ。全国のトヨタ店・トヨペット店より発売。