
かわいさと、力強さ。線と丸といった組み合わせの妙が感じられる。これを「イカツかわいい」デザインという |
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ショーモデルのようなタイヤハウスの張り出しからリヤバンパーまでのラインが特徴的。ボディカラーは全9色 |
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薄い/濃いグレー、ベージュの3色が車室内の質感を向上させる。メーターやオーディオ、エアコンまですべてがトータルコーディネートされた |
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リヤシートを使用した状態でも、ゴルフバック2個が収納可能。大きなバックドアは開口時1,810mmに設定されている |
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左上:標準、右上:足元スペースが平らになる「ロングクッションモード」、左下:シートを引き起こすだけでジュニアシートが完成、右下:助手席下に鞄もスッポリ |
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トヨタとダイハツが共同開発した全く新しい1.0リッターエンジン。街中で一番必要とされる低・中速域のトルクを充実 |
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パッソとブーンを見たときの第一印象は「また凄いクルマがデビューしたな…」というものだった。価格、装備、クオリティと、まさにコンパクトカーの王道。このクルマは売れるべくして作られたというのがヒシヒシと感じられる。なんといっても利益1兆円のトヨタと、スモールカーの老舗ダイハツが、国内初の共同開発をしたクルマなのだから。目指すのは「コンパクトカーの世界基準」。しかし、企画はトヨタが、開発と生産はダイハツが担当しているというから、それも夢じゃなかろう。とにかくパッソ/ブーンの登場で、軽自動車も含めたスモールカーのシェア争いが激しくなるのは間違いないといっていいだろう。
スタイリングのコンセプトは「イカツかわいい」。なるほど、かわいさの中にチョット怒ってるような感じの顔つきをしている。フェンダーアーチを膨らましてタイヤを四隅に踏ん張るカタチで安定感あるフォルムを表現しているが、これは室内寸法にも有利なはず。2,440mmとロングホイールながらも、最小回転半径は4.3mと軽自動車に匹敵するのはさすがだ。最小回転半径の小ささはこのクラスでは重要なのだ。全高は1,535mmと立体駐車場対応もバッチリ。やわらかなカーブのAピラーから続くルーフラインを見せるサイドビューと、やはり丸みを帯びたリヤ周りは「かわいい」のみでイカツさは感じられない。ちなみにパッソとブーンのエクステリアの違いは、前後のエンブレム、ホイールキャップのマークだけだ。
室内は外観から想像するよりも、かなり広い。全長3,595mm×全幅1,665という限られた寸法の中だから広大ということはないが、スペース効率の高さは優秀。大人4人が余裕で座れて、ベビーカーも入るラゲッジを確保しているのだ。意外だったのはシートクッションが思いのほか硬かったこと。まるでドイツ車のようで、長距離でも疲れにくいと思われる。コンパクトカーの定番どおりシートアレンジも多彩で、長いもの、大きいものも納めることができる。おもしろいのはリヤシートの座面がワンアクションで前方に移動でき、通常の1.5倍ほどの面積の座面が出現するところ。荷物を置いたり、駐車中に休んだりと、イロイロ使えるだろう。さらに“Fパッケージ”装着車では、リヤシート左側の座面に、組込み式ジュニアシートが付く。ほかにも助手席の座面を上げると荷物が入るスペースがあり、ヒールを履いていても換えの靴を入れておけるなど、気配りは完璧だ。
インパネ周りには収納スペースがふんだんに用意され、アメニティも充実している。普通はポケットが多いと安っぽい感じがしてしまうが、質感に妥協を許していないのは、さすがトヨタ流。グレーとベージュを上下に使い、空調やオーディオの操作部、メーター周りはメタル調として、100万円のクルマらしからぬ表情をみせる。
エンジンは新開発の3気筒1.0リッターと、ダイハツYRVなどに搭載している1.3リッターの2種類を用意。組み合わされるミッションは4ATのみで、1.0リッターでは4WDも選べる。この1.0リッターエンジンは可変バルブタイミング機構の採用や、徹底的なフリクションロスの低減などで、クラストップレベルの52[71]kW[PS]のパワーと、21.0km/l(10・15モード 2WD)の低燃費を実現。さらに全車グリーン税制の適合車でもある。
そして大事なのは小さくても安全であること。全車デュアルエアバッグを標準装備し、カーテンエアバッグ、サイドエアバッグをオプション設定している。また、全方位コンパティビリティボディ構造を採用し、車両重量約2トンのセルシオとの衝突実験を行なっても、生存空間やダミーの障害値で目標をクリアーしているという。
パッソ/ブーンは「コンパクトカーとはこうあるべき」というものを見せてくれた。冒頭にあるように世界標準を狙っているコンパクトカーというが、パッケージングやコストパフォーマンスは、正直、世界中のコンパクトカーの1歩も2歩も先に行っていると思う。100万円ちょっとでほとんどの装備が付くうえ、キーフリーシステムまで付くクルマなんて、どこを捜してもないであろう。もし、パッソ/ブーンが標準なんてことになったら、これから出てくるクルマってどうなるんだろう? そんな心配さえしてしまう。
2004年6月7日よりパッソは全国のトヨタカローラ店から、ブーンは全国のダイハツ販売会社から発売。価格は、945,000〜1,0302,000円まで、パッソ8タイプ、ブーン7タイプを展開。また、福祉車両の“ウエルキャブシリーズ”(トヨタ)、“フレンドシップシリーズ”(ダイハツ)も発売する
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