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これからのクルマといわれていた燃料電池車 ホンダFCXが実用モデルとして登場した。燃料電池とは、「水を電気分解すると、水素と酸素ができる」ことを応用して、水素と酸素を結合させて電気を作り出すシステム。いままでのガソリンエンジンやディーゼルエンジンと違って排気ガスを出さずに済み、排出されるものは水だけなので、環境にも優しい。今後のクルマのあるべき姿として、市販化が期待されているのだ。
FCXは、燃料電池で発電した電気をモーターを介して走行する。パワースペックは82ps/27.7kg-m。1.3リッターなみの最高出力と3リッターなみの最大トルクを発揮してくれ、全長4mちょっとのコンパクトなボディを走らせるには、十分すぎるほどのパフォーマンスだ。いままでのトランスミッションは不要になるので、スムーズなドライブフィールが期待できるだろう。
また独自に、燃料電池にプラスして「ウルトラキャパシタ」という補助電源を搭載。これは、燃料電池をアシストする機能をもつもので、減速のときに発生するエネルギーを電気に変えて回収し、蓄電。その電気を発進のときのパワーに活用する、いわば電気自動車のターボの役割をもつデバイスだ。
圧縮水素を収めるタンクは、リヤ席下にマウント。350気圧の圧力がかかった高圧タンクがふたつ備わっていて、156.6リッターのタンク容量になっている。ちなみに航続走行距離は355km。具体的な目安として、東名高速の東京ICから名神高速の一宮IC間の巡航が可能だ。 |
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試乗会は、あいにくの雨となったが、結果的にはFC(燃料電池)車の「走りのスゴさ」を実感することができた。コンパクトクラスのボディに新技術を満載したFCXの車両重量(1680kg)を考えると、走りにはさしたる期待はできない、とタカをくくっていたのだ。しかしそのスタートダッシュは「小泉首相じゃなくても」驚くべき加速力、だったのだ。雨だったせいもあるが、ややラフなアクセルワークでは、いとも簡単にホイールスピンしてしまうし、グイグイと音もなくボディを引っ張っていく。FC車であっても、瞬時にマックスパワーを「出力」するウルトラキャパシタの特徴が、キッチリ確認できた。もちろん絶対重量が重たいからクルマの動きは俊敏ではないが、それでも重心が低いからフラつくような不安さはない。全体の走りの印象は、加速力を除きドッシリした感じだ。
エンジン(→モーター)音もほとんど発せず、マフラー(→排水口)からは水しかださない……。21世紀の移動体の主役となるFC車は、ホンダのような作り方によっては、クリーン&スマートさだけでなく、十分スポーツモデルになりうる「可能性」を魅せつけてくれた。
(CTフク) |
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