好評のエクステリアデザイン。従来モデルから大きく変わったところは、ごくわずか。グリルまわりやモールの配置が異なる程度 ウッドパネル&フルレザーの内装はジャガーならでは。また、全モデル6速AT&電子制御ブレーキシステムを備える
トップグレードのRには、スーパーチャージャー付きV8エンジン&ブレンボブレーキ、ミドルグレードには3リッターV6を搭載
 ジャガーのミディアムクラスサルーンとして、数多くのセールスを上げているSタイプ。
今回、インテリアのリファインからエンジン設定、モデルバリエーションに至るまで、大幅な変更が行なわれ、さらにジャガーらしく、ゴージャスさをアップさせた内容になった。インテリアの雰囲気を上級のXJ/XKシリーズと共通のデザインとし、ウッドパネルやシート/トリムにレザーをふんだんに使うことで、プレミアム性を兼ね備えたジャガーならではの装いをいっそうアップさせている。
 グレード構成は、2.5リッターV6(204ps)のエントリーモデル/サルーン・スポーツの2タイプを設定するミドルレンジは、3リッターV6(243ps)/トップレンジは4.2リッターV8(304ps)のバリエーションで、さらにV8モデルにはスーパーチャージャーを携えて406psの最高出力を発揮するスポーツモデル「R」も追加された。
 メカニズムのトピックとして、全モデルに6速AT、パーキングレバーを排し、スイッチひとつで操作する電子制御パーキングブレーキ、横すべり制御装置のDSCを標準装備し、サスペンションをフロント/リヤともに見直すことで、乗り心地とハンドリングとの両立を図っている。一部モデルにはCATSといわれる電子制御サスペンションを備えている。イメージリーダーのRには、ブレンボ社製の4ポッドブレーキシステムや18インチアルミホイール、また専用のフロントグリルなどを専用装備。価格帯は525万円(2.5 V6)〜670万円(3.0スポーツ)〜960万円(R)まで。
 
 2.5リッターのV6から4.2リッターV8のスーパーチャージャーまで4タイプのエンジンが用意された新型Sタイプ。この4.2リッターV8スーパーチャージャーを積む「R」は超ド級のパフォーマンス! ナント408ps/56.4kg-mというスペックで、パワーウエイトレシオは4.4kg/ps。これがそのまま走りに表れて、胸のすくような気持ちいい加速感が味わえます。全モデル6速ATとお馴染みのJゲートに刻まれるMTモードでのシフトチェンジも違和感ナシ。足まわりもソフトでノーブル、快適な乗り心地も健在。外観はといえば、トップにグラウラーエンブレムが飾られた大きなフロントグリルがSタイプの特徴。見方によってはコアラのような可愛らしさと、ジャガーらしい高級感が相まって親しみやすさも感じられます。室内は、ぐっとシックに大人のデザイン。装備もDVDボイスナビなど先進機能満載で、電動リヤサンブラインドなどの高級車たる快適装備は網羅されているといった感じ。また、キーを抜くだけでパーキングブレーキが自動的にかかり、エンジンをかけ、ギヤを選ぶと自動的に解除されるEPBは慣れると、とても便利かも。
 ジャガー?ボクにとって憧れのブランド。伝統とか、レースでの栄光とか、そういった話ではなく、クルマそのものに言葉では表しきれない妖艶な魅力を感じるのだ。ここで問題がひとつある。それは「ボク自身がジャガーのもつ雰囲気に飲まれてしまわないか?」ってこと。クルマ関連の仕事をしているボクにとって、「いいクルマだね」といわれるより、「似合ってるね」といわれたほうが100倍うれしいから。そんな複雑な思い(?)を胸に、新しいSタイプに試乗してみた。ベーシックな2.5リッター、そして3リッター、400psオーバーのパワーを誇る4.2リッターのS/C仕様のR、どれに乗ってもボクが求めるジャガーらしさを満喫できた。包み込まれるようなシートやインテリアの雰囲気、しなやかに路面を捉えるサスペンション。Rはアクセルを床まで踏み込めば、後続車を瞬く間にバックミラーから消し去るパフォーマンスを秘めていながら、車内を流れる時間だけはなぜかゆったりと優雅に感じられるのが不思議だった。このあたりが伝統のなせるワザなのだろうか?さて、冒頭の「ボクに似合うか?」だけど、それを自ら判断するのはちと難しい。ただ、いつかはオーナーになって、「ジャガーの似合う人」になりたいと思うのであった。
 
 フォード・モンデオとシャシーを共用する、ベーシックレンジを担うモデル。丸4灯のヘッドライトやCピラーからリヤセクションに至る造形は、どこからみてもジャガーの血筋とわかるつくり。また、インテリアはレザーとウッドパネルを多用し、上級モデルと共通のインパネデザインが品のよさを申し分なく伝えてくれる。搭載エンジンは2リッターV6(FWD)と2.5リッターV6/3リッターV6(4WD)の全5モデルを用意している。
   
 低いルーフラインに水平基調のスタイル。これぞジャガーといわれるほどの代表的モデル。また、かつては直6やV12ユニットもラインアップに加わっていたが、現在ではV8ユニット(3.2リッター/4リッター【自然吸気/スーパーチャージャー付き】)のみの設定となっている。長い年月をかけて熟成されただけあって、いっさいの妥協を排した贅沢なインテリアが最大の特徴。周囲に張りめぐらされたレザートリムは手縫いで施されるなど、しつらえたスーツのような得もいわれぬフィット感を感じることができよう。
   
 XKシリーズはフラッグシップとしてのステイタスと、ジャガーモータースポーツの血統を受け継いだ、プレミアムスポーツモデルの位置づけ。エンジンラインアップはすべて4.2リッターのV8。自然吸気タイプはXK8に積まれ、375psを発揮するスーパーチャージャー付きはXKRに搭載される。このXKRはクーペ/コンバーチブルの2ボディを持ち、グレード名に「R」が付くようにスポーツ色を色濃く醸し出している。といっても汗くさいイメージではなく、あくまでも優雅で上品な演出をはずしていないところは、ジャガーの面目躍如といったところだろう。